トップ注目研究糖尿病を有する妊婦に看護職が行う簡易口腔保健支援プログラムの開発:慢性炎症性疾患である歯周病の回避と周産期医療の向上に向けて
カテゴリー 医学、臨床、歯学、保健
代表研究者 桑村 由美
関連する研究者   岸田 佐智   安井 敏之   遠藤 逸朗
吉田 守美子
  松久 宗英   苛原 稔   湯本 浩通
坂本 英次郎
  日野出 大輔
研究概要

糖尿病患者が多い徳島県では、妊娠を契機に糖尿病を発生する妊婦も多い可能性があるが、実態は明らかでなく、糖尿病患者数の減少にむけて、できるだけ糖尿病に移行しない支援が必要である。

糖尿病患者は歯周病になりやすく、歯周病があると糖尿病が悪化しやすい。歯周病は口腔内の慢性炎症の状態で糖尿病の第6番目の合併症といわれている。妊婦は、妊娠悪阻やホルモンの影響で口腔内の清潔が保たれにくく、非妊時に比べて、歯周病のリスクが高くなるが、糖尿病を有すると、さらにそのリスクの上昇が推測される。これまでに、妊婦が歯周病になると低出生体重児の出産の可能性が高まることの報告はあるが、糖尿病と妊娠に加え、口腔の要素を併せた研究報告はほとんどされていなかった。そのため、研究的手法により取組む必要が明確になり、「糖尿病」「妊娠」「口腔」を融合した視点での支援に向けて、2017年度より、産科・内科・歯科・看護学の専門家が協働し取組んでいる。まず、2017年度は、これまでに糖尿病患者への口腔保健行動支援に向けて蓄積してきた知見を基盤に検討した。その結果、簡便に作成されたプログラムの使用事例を重ね、その効果を臨床で検証する必要性が明確になったので、2018年度は臨床応用に目標を発展的に変更した。女性の生涯で妊娠期は健康意識が高く行動変容しやすい時期であり、慢性炎症性疾患である歯周病の回避と周産期医療の向上に向けて教育支援の役割は大きい。

 

▼徳島大学研究クラスターNo.1804025
https://cluster.tokushima-u.ac.jp/new-cluster-list/676.html

 

研究者の役割分担 糖尿病を有する妊婦の妊娠側面からの研究:苛原、安井、岸田、桑村
糖尿病を有する妊婦の看護的側面からの研究:岸田、安井、桑村
糖尿病を有する妊婦の糖尿病の側面からの研究:松久、遠藤、吉田、桑村
糖尿病を有する妊婦の口腔、歯周病の側面からの研究:日野出、湯本、坂本、桑村
研究期間 2018年4月1日〜2021年3月31日

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