トップ注目研究ラマヌジャンのq-解析と超対称性理論の調和
カテゴリー 理学、数学、物理学
代表研究者 大山 陽介
関連する研究者   井澤 健一   高橋 浩樹   竹内 敏己   水野 義紀
研究概要

ラマヌジャンがハーディに宛てた最後の手紙に書かれたモック・テータ函数は長い間理解が難しい対象であったが、1980年代になって素粒子論における超対称性理論において唐突に現れた。21世紀以降は数学者と物理学者の交流の中でその理解が大きく進みつつある。

かつては孤立した古典的な数学が,現代の数理科学の中で突然現れて,奇妙な出会いに首を傾げつつも数学と応用科学が相まって同時に大きく発展することは決して珍しいことではない。40年前のムーンシャイン予想も巨大な有限単純群であるモンスター群とq-級数との関係を突きつけた驚異的な予想であったが、その後、場の理論の一部分を数学的に公理化した頂点作用素代数の枠で自然な対象として捉えられるようになった。ムーンシャインもまた超対称性理論の中で現象としては姿を現しているが、その理論的な説明は数学の側からも物理学の側からも不十分である。

新型コロナウイルスで亡くなったJ Conwayは,ムーンシャイン予想やセルオートマトンの嚆矢であるライフ・ゲームなど,今なお多くの数理科学に影響を与えており,彼を知るものとしてその遺志を継続したい。

モック・テータでも,ムーンシャインでも,ライフ・ゲームでも,まだまだ謎が多いが,共通するのは,古典数学と離散数学の融合であり,離散数学の現代的な基礎づけが,超対称性粒子に限らず多くの数理物理学の問題の解決に必要である。逆に,数理物理学の具体的な問題の中に数学の問題を解く鍵が隠されている

計算機による実験をもとに,最先端の数理物理学から秘密を解き明かす鍵を見つけて,可積分系と整数論の新しい融合を目指していく。

 

▼徳島大学研究クラスターNo.2004018
https://cluster.tokushima-u.ac.jp/new-cluster-list/1115.html

 

研究者の役割分担 大山 陽介:研究の総括と古典解析
井澤 健一:超対称性の数理物理
高橋 浩樹:代数的整数論
竹内 敏己:数値解析
水野 義紀:解析的整数論
研究期間 2020年4月1日〜2023年3月31日

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