トップ注目研究災害対応型電気自動車の研究(山中建二)
カテゴリー 工学、電気電子、情報、機械
代表研究者 山中 建二
関連する研究者   安野 卓   北條 昌秀
伊藤 照明
  伊藤 桃代   鈴木 浩司
研究概要

南海トラフ地震の発生確率の上昇や、近年の集中豪雨による浸水等、災害対策が検討されている。本研究クラスターでは、災害対応型水陸両用電気自動車の研究を行うことで、災害時における被害低減を狙う。災害対応型とは、徳島地域の災害(浸水・電力インフラ停止)に対応する水陸両用のソーラーシステムを搭載した電気自動車のことを指し、そのモータ制御技術や駆動部分の防水対策に、徳島大学ならではのシステムを搭載している。また、バッテリの充放電システムにも新しい技術を取り入れ、電気自動車の機能性向上を目指すとともに、水上走行時の運転支援システム(予防安全)も搭載する。

車両は、普段の使用において利用できる電気自動車であり、ソーラシステムは発電した電力によって、一般家庭の電力を賄うことやピークカットに貢献することも可能。そして災害時には、避難手段や電源の確保として、緊急時の水上走行や移動式非常用電源として利用できる。

これは徳島大学の研究開発を基盤としたものづくりを中心に実施している。この研究開発を通して、電気・機械・化学・情報処理・生物等、分野を超えた研究を行い、視野の拡大や研究レベルの向上、そして、ものづくりに取り組み、学生教育の向上のために学生主導の自動車製作も指導する。

 

■ 連携する学外機関

今後、自動車会社やそれに関係する企業、地方自治体との連携を結ぶ計画である。電気自動車の充電システムや、バッテリの充放電関連の共同研究が締結しつつあり、研究クラスターと関連付けた交渉を行い連携を取りたいと考えている。また、徳島県が唱える水素社会との連携も取りたいと考えている。

 

■ 研究終了後の成果(見込み)

普段利用が可能であるので、災害時における不測時の対策が常になされていることになる。従って自治体などへの配備を進められる。また、水上走行・防水機能により民間の方からの需要もあると思われることから、自動車会社もしくは特装会社と連携(スポンサー)により販売を進めることができる。

 

研究クラスターNo.1701002 
https://cluster.tokushima-u.ac.jp/new-cluster-list/763.html

研究者の役割分担 安野 卓 :自動運転における知的制御技術の開発 総括マネジメント
北條 昌秀:電気自動車のエネルギー収支の解析と制御
伊藤 照明:IT技術を用いた自動運転支援システムの開発
伊藤 桃代:画像処理における自動運転制御装置の開発とボディデザイン
鈴木 浩司:自動運転制御システムと制御用コントローラの開発
山中 建二:電気自動車・水陸両用車両の各装置の研究開発
研究期間 2017年4月1日〜2022年3月31日
産業界へのメッセージ 水陸両用の電気自動車として、モータ駆動や充電システム、防水技術の研究を行っている。災害対応型として洪水時における水上走行のほか、ソーラーシステムの研究も取り入れており、移動非常用電源も視野に入れている。

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