トップ注目研究抗菌薬の適正使用に寄与する薬剤耐性菌の耐性分子機序解析
カテゴリー 医学、バイオ、基礎、臨床、歯学、保健、栄養
代表研究者 藤猪 英樹
関連する研究者   村上 圭史   廣島 佑香   髙橋 章
下畑 隆明
  上番増 喬   長宗 秀明   田端 厚之   東 桃代   片岡 佳子
佐藤 雅美(大学病院 臨床検査技術部門 主任 臨床検査技師)
笹田 倫子(大学病院 臨床検査技術部門 臨床検査技師)
研究概要

医科および歯科の臨床現場において薬剤多剤耐性菌の出現が大きな問題となっており、病院のみならず市中においてもすでに多剤耐性菌定着の可能性の報告が出ている。現状のまま放置すると、今後、多剤耐性菌感染による死亡が死因の1位となるとの推計もある。多剤耐性菌の出現は医科・歯科での不要な処方にあることが指摘されており、本学附属病院でも、抗菌薬使用適正化を始めているが、科学的根拠に基づく強制力のある指導には至っていない。

申請者らはこれまで細菌研究を通じて密な情報交換を行ってきており、共著論文の報告もあり、特に、若手を中心に定期的に勉強会を行ってきた経緯がある。そこで、本クラスターでは助教・講師を中心とした若手コミュニティーの強さを活かし、学部横断的にチームを形成し、本学大学病院での臨床分離株の耐性能の解析、さらに市中の食肉中から分離される菌株の耐性能の解析を行い、両者の性状比較を行うことにより薬剤耐性ワンヘルスの動向を明らかにする。さらに、各研究室が得意としている、薬剤耐性遺伝子の分類解析、バイオフィルム形成能の解析、抗菌薬抵抗性遺伝子の解析、細菌のホスト細胞との相互作用に及ぼす分子メカニズムの解析を研究室主催者も巻き込んで行い、多剤耐性菌の耐性能獲得の分子メカニズムの詳細を明らかにし、抗菌薬の適正な選択につながる情報提供をすることを目的とし、「徳島スタンダード」と呼べる抗菌薬選択の基準作成を目的とする。

 

▼徳島大学研究クラスターNo.1804002
https://cluster.tokushima-u.ac.jp/new-cluster-list/721.html

 

研究者の役割分担 ・研究計画の統括:藤猪英樹
・臨床サンプルの分離、バイオフィルム形成能と抗菌薬抵抗性遺伝子解析:村上圭史、廣島佑香
・市中食肉中からの耐性菌分離と耐性菌のホスト細胞への侵入の分子機構解析:高橋章、下畑隆明 、上番増喬
・薬剤耐性遺伝子の同定・分類及び、耐性菌の細胞障害性とその関連遺伝子解析:長宗秀明 、田端 厚之
・臨床へのフィードバック、およびコンサルテーション:東桃代
・抗菌薬耐性の評価と多剤耐性菌株の選別と宿主因子の解析:片岡佳子
・抗菌薬耐性の評価と多剤耐性菌株の選別:佐藤雅美、笹田倫子
研究期間 2018年6月1日〜2021年3月31日

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