トップ注目研究リンやall-transレチノイン酸による慢性腎臓病の病態進行機序の解明
カテゴリー 医学、臨床、栄養
代表研究者 増田 真志
関連する研究者    竹谷 豊
奥村 仙示
   大南 博和
内容

徳島大学 令和3年度 若手研究者学長表彰 研究成果報告

【研究グループ】

徳島大学大学院医歯薬学研究部 臨床食管理学分野 教授 竹谷 豊
徳島大学大学院医歯薬学研究部 臨床食管理学分野 講師 奥村 仙示
徳島大学大学院医歯薬学研究部 臨床食管理学分野 助教 大南 博和
University of Colorado Professor Makoto Miyazaki

【研究概要】

リンは、骨・核酸・ATPなどの構成要素として、ヒトが生きていく上で必須のミネラルである。血中リン濃度は、腸管での吸収や腎臓での排泄/再吸収によって厳密に制御されている。近年、新たな国民病として認識されつつある慢性腎臓病(CKD)では腎臓でのリン調節機構の破綻により高リン血症となるが、高リン血症は血管石灰化などに起因する心血管疾患の発症リスクを高めて死亡率の上昇を招く。高リン血症による血管石灰化の発症は小胞体内の異常タンパク質の蓄積により生じる小胞体ストレスが原因であることや、CKDで併発する筋萎縮に関しても高リン血症による小胞体ストレスが一因であることを我々は明らかにした。

詳細はこちら

【今後の展望(研究者からのコメント)】

我々の研究結果で示された速筋の減少を伴う筋繊維タイプ変化は、血中ビタミンA濃度が上昇するCKDの筋萎縮で見られる筋繊維タイプ変化と類似していることから、今後、我々が見出した一連のシグナルに焦点を当てた疾患治療研究が期待される。

 

▼徳島大学研究成果(2022年2月2日発表)
https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/34489.html

カテゴリー