研究シーズの概要
地球温暖化問題の特徴として、世界規模、長期的、不確実性が高いこと、そして不可逆であることが挙げられます。これらの特徴は、地球温暖化問題を解消するための大きな障害となっており、これゆえに、自国の利益を追求して国際的な協調から逸脱すること選択する国が出てくることにもつながっています。しかしながら、このような逸脱は地球温暖化を加速させる可能性を秘めています。では、どの程度のレベルで、どのような対策を、どのように行う必要があるのでしょうか。これらの課題を解決するためには、地球温暖化による経済的な影響程度や講じる対策の効果や費用を推計、予測することが重要な課題となります。私の研究では、そのような経済的な影響の推計手法の開発や対策を講じるためのインセンティブ設計を行っています。また、個別の温暖化対策についても着目し、例えば、電気自動車の普及要因についてもアンケート調査をベースとした分析を行っています。一言で温暖化対策と言っても、温暖化の原因となる温室効果ガスを直接削減するような対策から、環境に適応するための対策など様々なものがあります。それらの対策のメリット、デメリットを考慮し、より効率的で効果的な対策の組み合わせの提案を目指します。