トップ注目研究脳脊髄手術用洗浄灌流液髄注による脳脊髄減少症の漏出部位診断方法の安全性評価
カテゴリー 医学、基礎、臨床
代表研究者 中居 永一
関連する研究者

研究の目的

 脳脊髄液減少症に関してはブラッドパッチの保険収載が決まるなど、注目を集めている。治療は基本的に「脳脊髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準」に沿って行われている。現在の問題点は、診断基準に示されたCTミエロ、RI脳槽シンチにて漏出部位が特定されたものを脳脊髄液漏出症としてブラッドパッチのよい適応とされているが、多くの症例では漏出部位が特定されないことである。これはブラッドパッチを漏出部位近傍に行うと明示された診断基準に沿っても非常に大きな問題点と言える。

 我々が提案する新しい検査方法は従来の造影剤や放射性物質を使用する検査方法に比べ、被曝はなく、副作用を大きく減らし、かつ診断精度を大きく上げると思われる。そのため、将来的に脳脊髄液減少症の第一選択の検査方法となる可能性があると期待される。当研究ではこの新しい検査方法の安全性の評価を行なう。
この検査手技は2018年米国で特許を取得した。(United States Patent Patent No.:9,907,864 B1 Date of Patent: Mar. 6,2018)

研究概要

 脳脊髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準に従い診断し、提示されているCTミエロ、RI脳槽シンチを行ったうえで、新たな脳脊髄手術用洗浄灌流液髄注検査法を行う。それぞれの検査結果を踏まえて漏出部位を特定する。確認された漏出部位に対してブラッドパッチを施行する。

 新検査方法はCTミエロ、RI脳槽シンチと同じ方法で腰椎穿刺を行い脳脊髄手術用洗浄灌流液を20mL髄注します。これにより容量を超え硬膜外にあふれた脳脊髄液をMRIで撮影する。
 この手技の安全性について当研究対象の検査直後、退院時、退院後1週間後の再診時に評価を行い、副次的に漏出部位検出の精度を評価する。

 新検査法で脳脊髄液減少症の漏出部位を特定するものであり、従来の検査方法で漏出部位を特定でき脳脊髄液漏出症と診断された症例のみならず、すべての脳脊髄液減少症を対象とする。

論文等

  • Nakai E, Takemura M, Nonaka M, Kawanishi Y, Masahira N, Ueba T.
    Use of fat-suppressed T2 -weighted sagittal images after infusion of excess saline into the subarachnoid space as a new diagnostic modality for cerebrospinal fluid hypovolemia: technical note.
    J Neurosurg. 2016 Feb;124(2):580-3. doi: 10.3171/2015.2.JNS142746. Epub 2015 Sep 18.

キーワード

脳脊髄液減少症、脳脊髄液漏出症、ブラッドパッチ

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